人間関係を攻略するための自己重要感の法則
「認めてもらえない!」
「分かってくれない!」
「軽く扱われている!」
という思いを誰でも抱いているもの
もし逆に
「自分は認めてもらえている」
「分かってもらえている」
「重要に扱われている」
と思うことができたら、人間関係が崩れることはない
人間関係のカギは、自己重要感という感情
人間関係においては、自分と相手の自己重要感を下げないことが重要であり、できればお互いの自己重要感を満たせるような関係にしていきたい
そのために、自己重要感の法則を知っておいてほしい
自己重要感の法則
自己重要感の法則1
自己重要感をお互いに下げ合う関係になったら、その関係は終わりに近づく
著しく自分の自己重要感を下げてくる相手とは良い関係を構築することは難しい
人間関係が終わる時というのは、お互いの自己重要感を満たせなくなったときだと知っておこう
自己重要感の法則2
人は、自分の自己重要感には超敏感
逆に他人の自己重要感には超鈍感
この法則によって分かることは、自分はすぐに被害者だと思うのに、加害者になっていることに気がつかないということ。
それは、あなただけでなくみんな
だから、仮にあなたが他人に自己重要感を下げられて、嫌な思いをしたとしても、
相手は意図的にこちらの自己重要感を下げてきているわけではなく、
ほとんどの場合、相手にはそのつもりはない
悪意というより、逆に良かれと思っていることも多いもの
また、自分に全くそのつもりはなくても、相手の自己重要感を下げてしまっていることも十分にあり得るということ
誰しもいつも間にか、加害者にもなる得るし、被害者にもなり得る
だから、僕らは被害者にならないようにすることももちろん、
加害者にならないようにすることも重要なのだ
また、立場が上の人ほど、自己重要感に敏感になる傾向が強い
学生時代でも社会人になってからも
同じ言動でも、年下や後輩から言われる言葉と
先輩から言われる言葉では、受け取り方は全く違うもの
要は立場が高い人ほど、下の立場の人からの言葉や態度によって
自己重要感が下がったと思いやすいのだ
だから、目上の人と接するときほど、相手の自己重要感に敏感になった方がいいし、
後輩や年下の人と接するときほど、こちらの自己重要感に大らかでいるということが大事だということ
自己重要感の法則3
自己重要感は伝染する
感情は伝染するし、自己重要感も伝染する
イライラしている集団の中に入れば、人はイライラしてしまうし、
自己重要感の低い人たちの集団の中に入れば、自分の自己重要感も下がってしまう
自己重要感が下がると、感情はマイナスな状態になる
そしてその感情が伝染し、良い関係が築けなくなってくる
そうなると、お互いの自己重要感を下げ合う関係になってしまい、関係が終わってしまうことになる
だから、自己重要感が低い状態というのは、自分が損するだけでなく、自分と接している人たちにも伝染させてしまうと心得よう
自己重要感の法則4
人の自己重要感を下げると自分の自己重要感も下がる
自己重要感の法則5
人の自己重要感を上げると自分の自己重要感も上がる
人の脳は、自分に対する言葉と他人に対する言葉を区別できないという性質がある
他人に対して非難するような言葉を使った場合、
脳はそれを自分に対する非難の言葉と同じように受け取るということ
「あいつは言われたこともまともにできない馬鹿だ」という言葉を使った場合、
脳は「俺は言われたこともまともにできない馬鹿だ」と同じように受け取るということ
そうすると相手を非難して自己重要感を下げるだけでなく
自分の自己重要感も同時に下げてしまう
逆に、相手を褒めたり、認めたり、大切にするような言葉を使うと
脳は自分のことを褒めたり、認めたり、大切にする言葉としても受け取る
他人だけでなく自分の自己重要感も上がる
前回、非難ではなくフィードバックをすると話したが、それは相手のためだけでなく、自分のためにもなるということ
まとめ
これらの法則をまとめると
法則1にあったように、僕らはお互いが自己重要感を下げ合うような関係にしてはいけないということ
そして法則2にあったように、みんな自分の自己重要感には敏感だけど、他人の自己重要感には鈍感な自己中なのだ
自分は違うと思うかもしれないが、誰しもその傾向を持っている
じゃあ、どうすればいいのかというと
まずは相手は鈍感であり、こちらが敏感であることを前提に
「相手に悪意はない」
「こちらも敏感になりすぎ」ということは常に思い出してほしい
それでも著しくこちらの自己重要感を下げてくる人との関係は、無理に続ける必要はない
その代わり、せめて自分の周囲だけは、自己重要感を下げ合う関係にはしないこと
また、法則3で話したように、自己重要感は伝染する
自分が自己重要感を下げてしまうと
マイナスな感情が生まれ、その感情があなたの周りの人にどんどん伝染してしまう
その結果、人間関係は徐々に悪化してしまい、周りのみんなも自己重要感の低い状態になってしまう
だから伝染させるなら、高い自己重要感を伝染させていきたい
でも、僕らは弱いので、自分の自己重要感を守るために、他人を下げることで、優位に立とうとしてしまうこともある
他人を認めない発言をしたり、否定したり、非難したりしてしまう
そうしないと自分の自己重要感を保てないと思ってしまうからだ
でも、法則4と5で話したように
他人の自己重要感を下げるような態度や言葉は、そのまま自分に跳ね返ってくる
結局他人だけでなく、自分の自己重要感も自分で下げてしまうことになる
だから自分の自己重要感を高める一番の方法は、他人を認めたり、褒めたり、フィードバックして成長を促したりすることなのだ
他人を変えられない理由とは
最後に、注意してほしいことは、
いくら相手がこちらの自己重要感を下げてくる態度をとってきたとしても、そんな相手を変えてやろうと思ってはいけないということ
よく聞くかもしれないが、
他人を変えることはできない
変えられるのは自分だけ
なのだ
これはなぜかというと
人はそれぞれ自分のことを正しいと思い込んでいるもの
仮にあなたが100%自分が正しいと思っても、相手も自分が正しいと思っている
だから自分の中の正義を相手にぶつけても、相手は自分の正義を守るためにぶつかり合うだけになってしまうのだ
相手を変えるということは、自分の正義を相手にぶつけるということで、それでは解決することはなく、逆にこじれていくものなのだ
「いや、でも絶対に自分が正しいから」と思うかもしれないが、そこに客観的な正しさなんて関係ない
意見や考え方の違いは法律と違って、客観的に正しいかどうかなんてそもそもない
あくまでも主観の問題なのだ
だからいくら理不尽なことを相手が言っているとしても、相手にとってはそれが相手の正義ということなのだ
まして立場の弱い人から言われても、絶対に正義を曲げることなんてしない
要するに、他人を非難して、ガンガンこちらの自己重要感を下げてくる人(例えば上司)に、こちらの自己重要感に敏感になるように変わってもらうことなんてできないのだ
だから僕らがやることは、
相手を変えてやろうなんて思わずに、自分は自分の自己重要感だけでなく、他人の自己重要感を下げることなんて絶対にしないようにすることだけなのだ
あなたの影響力が仮に小さかったとしても、あなたの近い周囲だけは、自己重要感を下げ合う関係にはしないということ
時間がかかったとしても、それが一番自分の自己重要感を守る方法なのだ