「好意」という心理を活用する営業スキル

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どうもこんにちは、SPS(セールスパーソンサポート)倶楽部の小田です。

今回はこちらの本↓

影響力の武器第3版 なぜ、人は動かされるのか [ ロバート・B.チャルディーニ ]



で書かれている6つの武器の中の一つである「好意」についてです。

ちなみに影響力の武器は以下の6つです。

1.社会的証明(みんなやってますよ〜)

2.好意(好きな人から買いたいな)

3.返報性(こんなにしてもらったらお返ししないと)

4.権威(この人が言うなら本当でしょ)

5.一貫性(一度言ったことは曲げたくないっす)

6.希少性(限定品だよ〜)

「嫌いな人より好きな人から商品を買いたい」という気持ちは誰にでもありますよね。

「好意」という心理は営業にとって本当に大きな武器になります。

本には書いていない「好意」の本質を書いていきますので、ぜひ使いこなしてください。

「好感」から「好意」へ

人が好意を抱くまでの過程は以下の通りです。

(嫌い→)普通→好感→好意

まずは好感を抱き、好感が深まって好意になるということです

この流れは営業だけでなく、友達や恋人関係も同じです。

「好感」と「好意」の意味

「好感」と「好意」は言葉は似ていますが、意味には大きな違いがあります。

辞書で調べてみると

好感・・よい感じ。好ましい印象。

好意・・1 その人にいだく親しみや好ましく思う気持ち。2 その人のためになりたいと思う気持ち。

出典 goo国語辞書

「好感」はただの印象ですから、見た目や話し方などの表面的なもので改善していくことができます

表面的なものとは具体的に言うと、清潔感のある服装や爽やかな笑顔や話し方などですね。

それに対して「好意」は、その人のためになりたいという気持ちです

「好意」の特徴をまとめると以下のようになります。

好意」の特徴

  • 「好感」よりも「好意」の方が感情の程度が強い
  • 「好感」に比べると「好意」を抱いてもらう方が難しい
  • 「好感」と「好意」の間には幅があり、お客の心理が「好意」に近づくほど成約の確率は高まる
  • 販売するものが高額になるほど「好意」が必要になる

販売する側にとって「好感」を持ってもらうのは当然ですよね。

感じが悪い人からは購入したいとは思えないものです。

ただ、表面的な見た目や話し方だけ改善して、「好感」だけを良くしても、営業成績を安定させることはできません

成績を安定させるためには、お客に「好意」を持ってもらうことが必要になります。

では「好感」を「好意」へ昇華させるためには、どうすれば良いのでしょうか。

「好感」から「好意」へ

好意を持ってもらうために、最も重要なことは何か?

結論から言うと、それはお客の感情を理解することです。

営業に限らず、人がコミュニケーションの中で最も優先させることは

自分を理解してほしい

という気持ちです。

詳しくは「コミュニケーションの絶対法則」を参照してください。

自分を理解して欲しいからこそ、人はコミュニケーションが必要なんですね。

営業の思い VS お客の思い

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お客は「自分のことを理解してほしい」と思っています。

一方営業しているあなたも、「自分のことを理解してほしい」と思っていますよね。これは要するに「売りたい」という思いです。

「売りたい」という思いが先に来ると、自分の営業トークをいかにうまく相手に伝えるかということばかりに気が向いてしまいがちです

でも、はたしてそれだけで良いのでしょうか?

結論を言うと、

自分を理解してもらう原則は、まずは相手を先に理解することです

相手のことは理解しないけど、自分のことだけ理解してほしいなんてムシが良すぎます。

逆説的ですが、自分を理解してもらいたいからこそ、優先すべきは相手の気持ちなんですね。

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ちなみにあなたには自分を理解してくれている人は何人ぐらいいますか?

自分を理解してくれる人は、なかなかいないものですよね。

だから人間は自分の感情を理解してくれる人には好意を抱くのです。

好意を抱いてもらうために必要なことは、相手の「自分のことを理解してほしい」という気持ちを満たしてあげることなんです

お客を理解する方法

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客を理解するためには、オープンマインドでいることが必要です

オープンマインドとは、自分の判断や評価を加えずに話を受け入れることができる開いた心のことを言います

つまり、良い悪いとか、正しい間違っているなど善悪正誤の判断をしないで、相手の意見を受け入れるということです。

例えて言えば、

相手の意見をバットで打ち返すのではなく、グローブでキャッチするイメージです。

仮に反論したくなっても否定しないでしっかり聞くということですね。

ただ、それを実行するのは非常に難しいと感じるかもしれません。

オープンマインドでいるコツ

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オープンマインドで相手の意見を受け止めるコツは自分と相手のどちらに光をあてるのかを意識することです

光を当てるということは、スポットライトをイメージしてもらうとわかりやすいと思います

自分と相手が話している時に、相手に光が当たっているイメージで話しましょう

例えば、相手の意見が自分の考えと違う場合に、それは間違いだと評価して論破するということは、自分に光を当てている状態です。

相手の意見を否定して、自分の意見の正しさを認めさせたわけですから、気持ちが良いのは自分だけですよね。

これではお客の気持ちを無視しています。

仮に自分の考えと違う意見を相手が言ったとしても、相手に光を当てて、しっかり聞いて受け止めましょう。

相手を理解するための質問のコツ

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相手を理解するためには、オープンマインドで相手の話をしっかり受け止めます。

そしてさらにそこから、相手を理解するための質問が必要になります。

相手を理解するための質問のコツは、「何」の質問と「なぜ」の質問を繰り返すことです。

「何」の質問

「何」の質問というのは、結局相手は何を求めているのかを探るということです

お客は自分が本当は何を求めるいるのかを分かっていない場合が多いです。

あなたがそれを引き出してあげるということです。

「なぜ」の質問

「なぜ」の質問とは、なぜそれを求めているのかを探ることです

例えば、ダイエットしたい人が、

「好き放題食べて、運動もしないでダイエットしたいから、痩せられるサプリがほしい」と明らかに現実からかけ離れた意見を言っていたとします。

それを聞いてすぐに「いやいや、それは無理でしょ」と言い返してしまわずに、意見を受け止めるわけです。

まずは、「何」の質問をします。

「ダイエットをすることで何が得られるのか?」

→スリムな体

そして、「なぜ」の質問ですね。

「なぜスリムな体が欲しいのか?」

→痩せたら彼氏ができるから

そして、また「何」の質問です。

「彼氏ができたら何が得られるのか?」

そしてまた「なぜ」の質問

「なぜそれを得たいのか?」

基本的には何となぜを繰り返していく流れで考えを深めていきます。

最終的に、自分を認めてくれる彼氏と結婚して幸せな家庭を築いていきたいという望みがでてきたとします。

ただ、痩せたいと思ってダイエットするのと、自分の隠れた望みを叶えるためにダイエットをしたいと思うことは、全然違います。

そのような隠れた望みを引き出してくれた営業に対して、この人は自分のことを理解してくれていると感じ、「好意」を抱いてくれるということです。

「サプリだけでは無理です。痩せるにはカロリー制限と運動が必要です。楽して痩せる方法はありません。」

と本質的なことを言っても、相手の隠れた望みを引き出した後でなければ、「それができれば苦労しない」と反発されてすぐに終了です。

まずは否定せずに受け止めて、なぜそう思うに至ったのかを会話を通して探っていきましょう。

結果至上主義の弊害

営業をやっていると誰でも売りたいと思いますよね。

これは営業なら当たり前ですから、売りたいと思うこと自体は悪いことではありません。

問題は、売りたい気持ちが表に出てしまうことです。

なぜ問題かと言うと、ほとんどのお客は「売られたい」とは思っていませんから「売りたい」という空気を感じると逃げていきます。

売りたいオーラが隠せていないギラギラした営業がいたら、普通は話を聞きたくないものです。

売りたい気持ちが表に出てしまう理由は、焦ってしまい余裕がないということが大きな要因となります。

だから、売れない営業を過剰に責めてしまう上司は、部下をますます売れなくさせてしまいます。

営業会社が結果を求めるのは分かりますが、成績のことでガミガミ言えば成績が上がると、本気で信じているのなら、それはかなり痛いです^_^;

痛いを通り越して、もう部下が哀れで仕方がありません。

責められた部下は、なんとか成績を上げなければならないと必死になり、その結果、「売りたい」という気持ちがさらに表に出てしまいます。

まさに結果至上主義の弊害ですね^_^;

売れないことを責められれば責められるほど、営業は追い込まれて、お客の気持ちではなく、自分の「売りたい」という気持ちを優先してしまうわけです。

これは営業の責任ではなく、責めるしか能がないアホな上司の責任ですよ(ーー;)

お客に「寄り添う」本当の意味

営業はお客に寄り添うことが大事だとよく聞くかもしれません。

では、お客に寄り添うとはどういう意味なのでしょうか。

営業の「寄り添う」とは、そばにいるという物理的な意味ではなく、あくまでも「心理的に」です

「心理的に寄り添う」とは、お客の気持ちを理解して共感するという意味です

お客は何か悩みを抱えていたり、叶えたい理想があったり、自分では気づいていないモヤモヤした状態であったり、様々な気持ちを抱いています。

そういったお客の気持ちに共感することが、「寄り添う」ということなのです

営業とは、お客の気持ちに共感して、お客の抱える悩みを解決したり、理想の未来を実現できるようにお手伝いする仕事です。

そこに営業の「売りたい」気持ちは関係ありません。

自分の「売りたい」という感情を優先させて、必死で説得する営業は、かなりキモいです。

あなたはキモい営業になってはいけません。

相手の気持ちに寄り添って、まずは相手を理解し、「好意」が得られるような営業活動を行っていきましょう。

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